課税売上割合が著しく変動した場合の~

課税売上割合が著しく変動した場合の調整対象固定資産に係る仕入れ税額控除の調整規定が消費税法にある。

消費税は以前にもお伝えした通り、悪用されやすいというか実入りのいい税目で、道徳心低めの方はこぞって何とかしようとする。

確かに法律上ダメとされていないので犯罪ではないが、なんというかそこまでしてお金が欲しいのかという気持ちになる。

 

仕組み


とても複雑なのだが、消費税は消費税を納める義務が生じた事業者を対象に、受取った消費税から支払った消費税を計算させて差額を消費税として納めさせている。

色々な方の経済活動がまわりまわって消費税として納められていると考えるとなかなか感慨深い。

経済活動には消費税がかからないものもある。

例えば、住宅用の建物の賃貸借は消費税は非課税とされている。

非課税なので、本当は消費税がかかるところを住宅の賃貸借ということで、課税に非ずとしている。

また、たとえば寄付とか給料の支払いなどはそもそも消費をしていないので不課税と分類される。

消費税は受け取った消費税から支払った消費税を差し引いて計算するが、支払った消費税をが全部差し引けるわけではない。

例えば、不動産賃貸業をしている方の場合、住宅用の建物の賃貸収入は非課税の売り上げなので、消費税を受け取っていない。

これに対して、支払った消費税を差し引くと逆に消費税の還付ということが起こる。

なので、住宅用の建物の賃貸収入に関係する支払った消費税は差し引けない消費税に分類して処理をする。

ところがこの制度には抜け穴があり、差し引けない消費税を差し引けるようにして還付を受けるというのがあるときとても流行った。

 

対策に対策を重ねて


例えば、住宅用の建物を建てたること自体は非課税ではないので、多額の消費税を支払うことになる。

増税によるマイホームとかの駆け込み需要が増加するのはそのためだ。

消費税額は多いが、それが住宅用の場合差し引けないということで、この辺に消費税の問題があるような気もするが、法律上差し引けないとされているが、その盲点をついて差し引くことが当たり前になり、改正と盲点を突くといういたちごっこの末、頑丈な蓋ができてしまった。

その一つが冒頭の課税売上割合が著しく変動した場合の調整対象固定資産に係る仕入れ税額控除の調整規定だ。

最近この蓋に抜け目はないかということで、新設分割を利用する案につて考えてみた。

 

できないことはない


課税売上割合が著しく変動した場合の~という規定については詳細は省略するが、消費税の還付自体は受けることができるが、受けた後ある数値が変動していたら、還付分をそのあと返さないといけないという規定だ。

還付分を返さないといけない条件がいくつかあるが、新設分割をすると条件を満たさなくなるのではということだった。

ただそんな状況があるかといえばなさそうなので、実務的ではないと思った。

というか、こういったスキームのほとんどが実務的ではない。

実務的ではないがもっともらしく見せる業者もいたりするので注意しないといけない。

近所にHonda city turboという車があって、とてもデザインがいい。

絵にかいてみたが、デザインの良さが丸つぶれなので申し訳ない。