合併をした場合の合併法人の合併後の中間申告の要否について、条文を読んでも理解できずで、悩んでいた。
これについて、消費税に詳しい税理士の方に聞いてみたり、新日本法規の加除式の資料を見たりしてようやく取り扱いがはっきりした。
結論としては
法人税及び消費税ともに、合併法人では合併後、被合併法人の確定税額も加味して中間申告をしなければならない。
また、中間申告が必要かどうかの判定についても、被合併法人の確定税額を加味して判定する。
この判定は、合併事業年度と合併事業年度の翌事業年度で必要になる。
どのように判定するか
・法人税の場合
合併事業年度は、事業年度開始の日から6カ月以内に合併を実施している場合に中間申告について判定が必要になる。
この場合には、次の合計額で判定及び中間申告額が計算される。
①合併法人の前事業年度の確定法人税額×(6/前事業年度の月数)
②被合併法人の確定法人税額×(適格合併後の期間の月数/確定法人税額の基礎になった事業年度の月数)
また、前事業年度中に適格合併があった場合には次の合計額で判定及び中間申告額が計算される。
①合併法人の前事業年度の確定法人税額×(6/前事業年度の月数)
②(被合併法人の確定法人税額×(前事業年度開始の日から適格合併までの月数/前事業年度の月数)×6/確定法人税額の基礎となった事業年度の月数)
ここでいう被合併法人の確定法人税額は、合併法人の事業年度開始の日の1年前の日以後に終了した被合併法人の各事業年度(6月未満のものを除く)の法人税額で合併法人のその事業年度開始の日以後6月を経過した日の前日までに確定したものとなる。
意外と盲点だった
合併法人が法人税額ゼロだったりすると、中間申告なしでいいと思いがちだが、被合併法人の法人税額も加味する必要がある。
また、合併事業年度とその翌事業年度で判定等の必要が出てくる点については知らないと対応できない。
中間申告なので、勝手に税務署から税額の通知が送られてくると思われるが、被合併法人の税額がイレギュラーに多かったりする場合は、仮決算で対応しないと大変なことになる。
仮決算してしまえば、先の計算式で計算する必要はない。
近所の猫。最近は暑いからか機嫌が悪いようだ。