私の税理士試験

12月14日(金)は税理士試験の結果発表らしい。

税理士試験の全ての科目に合格した人は官報に名前が載るので、ちょっと前までは官報を見ながら、知っている人はいないか確認していた。
官報の他に郵送で試験結果の通知も来る。
通知には合格かどうかの他、落ちている場合はどのくらいのレベルか、ABCとかの判定で知らせてくれる。
ちなみに試験自体は8月にあるので、合格発表までの期間が長い。

インドで知らせを受けた

もう何年前か分からないが2006年か2007年、試験を受けてとりあえず全部合格かどうかわからないが受験科目の全てを受け終えた私は、当時平野区の加美にあったシャープの携帯の修理工場でアルバイトをしてタイ、スリランカ、インドの旅に出た。
インドのゴアというところのネットカフェで母から試験がダメだった知らせを受けた。
帰国して年明けからまた専門学校へ通い出した。
ちなみに落ちたのは固定資産税というちょっとマイナーな科目だった。

合格してからも税理士登録まで道のりが長い

落ちた翌年の試験で無事合格した。
合格時はすでに税理士事務所に就職していた。
色々合わない事務所だったので1年半で退職し、コンサル会社に転職した。
税理士へ登録する場合、2年間の実務経験がいる。
2年間の実務経験後、税理士登録の申請をして面談を経て登録となる。
私はこの申請時の面談でおばちゃんの税理士にコンサル会社の実務経験年数は認めない!とえらく嫌われて、面談で一度落ちた経験がある。
結構レアケースみたいだ。
あれこれ画策してその後再申請して何とか登録した。

登録してからというもの

登録すると、いい悪いにかかわらず、税理士というキャラクターが自分自身につく。
世間の一般的な税理士のイメージである、まじめそう、固い仕事という目でみられるので、自分自身もそうなのかなとちょっと思い込んでしまったりする。
税理士のカレー屋とかをすると驚かれるのは、そういったイメージがカレー屋のイメージと両極端にあるからだと思う。
なのでそういったイメージを持たれるのはいいのかもしれないが、税理士のイメージを意識しすぎるとしんどいので、あまり意識しない方がいいと思った。

2008年に会計事務所の社員旅行に行ってたので2007年の12月に試験に合格したらしい。写真はその社員旅行で行った香港。

なんとなく税理士啓蒙

税理士になる方法はいくつかある。

試験を受けて合格するのが一般的だと思っていたが、税務署から転向するというのも一般的なルートだ。

何十年か働いていると税理士資格をもらえるらしい。

会計士や弁護士になると税理士の登録も可能だ。

あとは、大学院で税法か会計学なんかを専攻すると、税理士の試験科目がいくつか免除される。

 

試験を受けて合格するには


全部で11科目あり、このうち必須と定められている2科目と、必須選択科目2科目から1科目、7科目のうちから2科目合格する必要がある。

(必須)簿記論、財務諸表論

(選択必須)法人税法、所得税法

(選択)消費税法または酒税法、相続税法、国税徴収法、事業税又は、住民税、固定資産税

 

試験のシステム


5科目は一度に合格する必要はなく、毎年1科目取得とか、10年かけて5科目取得して試験に合格するとか人それぞれだ。

試験は年一回8月の1週目の火、水、木に開催される。

合格発表はその年の12月頃だったと思う。

 

試験の内容


科目ごとで異なるが、概ね税法ごとの計算問題と、論文問題で構成されている。

計算問題は法人税なら法人税額を計算して、相続税法なら相続税額を計算した記憶がある。

論文は出された問題に条文を記述する。

なので、条文を暗記する必要がある。

 

難しいのか


合格率はあまり高くない。

1科目ごとの合格率は10%切るくらいで、毎年の5科目合格者は2%くらいらしい。

ただし、受験者には勉強していない方とか、記念受験の方も含まれるので合格率はもう少し上がるはずである。

実際に受けた感想としては、根気さえあればなんとかなるというのが感想だ。

試験は計算と論文があるが、計算は過去の問題を暗記して、条文はとにかく暗記してしまえば試験で何とかなる状態になる。

発想力や、クリエイティビティはなくて大丈夫な試験だ。

 

受験者が減っているらしい


税理士の受験者が大幅減らしい。

見てみると、私が受けていたころで5万人だったのが、2017年では3万人になっている。

確かに減りすぎだが、私が受けた頃が就職氷河期の末期で、今はどこも人で不足で就職にあまり困らないという状況が受験者減の1つの原因だと思う。

就職できるのにわざわざ試験を受ける大学生はなかなかいない。

ただし、売り手有利の就職市場だが、こういった場合、就職した会社で40代、50代を迎えたときに荷物にされる可能性が高い。

これを見据えて、大学生のうちに税理士や会計士の試験を受けるというのもありかもしれない。

 

税理士面白いのか


個人的には自由なので面白いと思う。

大学生の頃の税理士のイメージは電卓をたたいて、一日中机に向かっている感じだったが、そんなことはない。

お客さんに会うのが好きであれば、そういう仕事ができるし、事業の再生がしたければそれも選択できる。

もちろん、一日中机に向かう働き方も選択可能だと思う。

外国と関わりたければ国際税務という選択肢もある。

私の場合、大学生の時のイメージのまま受験をして就職をしたが、この辺はいろいろあることを知ったうえで受験する方がいいと思う。

 

税理士試験に合格したのが10年くらい前で、そのころの写真があった。

あまり変わっていない。