先日、前職の同僚と食事をした。
前職の同僚は、私が初めて就職した時の会計事務所の同期だった。
私は税理士試験をひとまず終えて、働かなければならない強迫観念から、専門学校主催の就職説明会に来ていた。
その時、のちに就職することとなる会計事務所のブースに前後で並んで、結局二人とも採用されることになった。
そして、1年半くらいで二人ともその事務所を辞めた。
時折書いている緑地公園のあの税理士法人である。
辞めてから私は前職へ転職、同僚は別のコンサルティング会社に転職した。
あるときというか、私がその前職を辞めることを伝えて、次の私の代わりに働く人を探すとなった時にその同僚から転職の話を聞き、
前職を勧めて、引継ぎなどを含めて結局半年くらい一緒に働いた。
最近その同僚が仕事を辞めて転職をした。
事業承継の仕事の入り口
前職では事業承継のコンサルとして働いていて、同僚はそのまま事業承継をメインにしたコンサルティング会社を設立した。
銀行中心に営業をしているそうだ。
顧客情報などが銀行には集中しているので事業承継の仕事をするには切っても切れない。
ただ、銀行も従来からそういった案件があれば相談する税理士や会計士がいるということで、なかなか話を上に通してくれないこともあるそうだ。
こういった事業承継の話をすると、じゃあ何をするのかという話になる。
やっていることは株価を下げて株式を後継者へ移動することが主である。
それが主であるが、株式が分散していたり、株主である兄弟の仲が悪かったり、実は後継者に適性がないと思いつつ承継を進めていたりと、絡まった状態になっていることが多い。
この絡まりをほぐしつつ、株式を移動なりするのが事業承継の仕事だと思っている。
こういったことを銀行の方にちゃんと理解してもらうのは難しい。
なので、銀行は入り口があるようでなかなかその入り口が見えないのかもしれない。
事業承継は経営課題
いつも思っているのは事業承継は経営課題の一つであるということだ。
中小企業は特に。
知らずに放置して問題が最後に爆発するということが多くある。
銀行の入り口がなかなか見えないのと同様、中小企業もこういった問題から目をそらしているという状況もあると思う。
事業承継税制などが整備されたりしているが、経営者が事業承継のことを考えているかというとほぼ考えていないと思う。
先日同僚と食事をして、事業承継の話などをしていて以上のようなことを思った。
高齢者の比率が増え、働く世代は減ってきているので、今ある会社も統合や清算などで整理されていくと思う。
そうすると事業承継とは別の問題がまた出てくるのかな。